艦船模型 上級テク講座

艦船模型やるなら絶対ハズせない!ディティールアップの鉄板ポイント

「ディティールアップ工作にチャレンジしてみたいけど
どこから手を付ければイイんだ!?」

そんな、あなたの為に

管理人の独断と偏見も混じりつつ
艦船模型が見違える、効果てきめんの鉄板ポイントを、お伝えしようと思います。

以前お伝えしたように
細かな武装の配置や船体形状は各艦でリサーチが必要です

ただ、どの艦でも
ディティールアップの効果が特に高い鉄板ポイントは
ある程度、共通しているものです。

  1. 艦橋
  2. 電探、カタパルト、クレーン
  3. 高角砲
  4. 対空機銃
  5. 主砲塔・副砲塔
  6. 船首

時間が足りない!!
軍艦のリサーチは手早く済ませたい

そんなあなたには上記の1番の部分から優先的に
実艦の写真や資料を一通りリサーチして
ディティールアップしていくのがオススメです。
 

 

艦橋


あなたに、是非ともトライして頂きたいのが
艦橋のディティールアップ工作。

というのも
艦橋は船の顔と呼ばれるくらいに
目が行く部分、つまり非常に目立ち、つぶさに見られる訳ですから
艦橋に力を入れるのは
非常に大きなメリットがあります。

個人的に特にオススメしたいのが
艦橋窓枠のエッチングパーツ化。

 


キットは通常プラスチックの塊で、それらしい形の「カタマリ」といった感じですが・・・

艦橋窓枠からその内部までを
エッチングノコなどで切除し
窓枠をエッチングパーツに置き換えると

実艦と同様に向こう側が見えて
実感がアップします。

一言で言えば、

精密に作られた印象が感じられて、カッコよく見えます^^

たったこれだけでも
やるとやらないでは印象がまるで変わってくる割に
窓枠のエッチング工作は慣れてしまうと簡単な工作なので
ディティールアップするなら
避けて通る意味が判らないくらいです。

窓枠のエッチング工作は、艦船模型を趣味として楽しむなら、絶対にトライして欲しいと思います^^

 

電探、カタパルト、クレーン

艦橋に続いてトライして欲しいのが
電探、カタパルト、クレーンといった網状、トラス形状のパーツです。

電探については別売りプラパーツでも発売されていますが
個人的には、ラッパ形状の22号電探をのぞいた

21号電探

 


13号電探

 

電探などの網状、格子状のパーツは
エッチングパーツの方が雰囲気が出ます。

 

クレーン カタパルト


カタパルトやクレーンも同様に
エッチングパーツに交換すると実感が増すので
オススメです。

 

エッチングパーツ使用時の注意点


ただ、エッチングパーツは組み立てに
ベンダー(矢床)といった専門工具が必要なのと
少々コツがいる点で注意が必要です。

 


エッチングパーツの塗装にも
筆塗りではせっかくの電探の網目を塗料で埋めてしまいかねないので
エアブラシや缶スプレーでの塗装が前提になります。

 

上画像の大和は、私が大学時代に筆塗りで仕上げたのですが

電探の網目の一部が塗料で埋まっている箇所がありますね^^;

 

筆塗りだと、どうしても網目に塗料が詰まり安いので

エアブラシ塗装が前提になってしまうのです。

 

高角砲

こちらは全ての艦船に搭載されている訳ではありませんが
別売パーツに交換するだけで、高い効果を得られるのが
高角砲です。

(画像はファインモールド社のナノドレッドシリーズの高角砲パーツです)

ピットロード、ファインモールド両社から
素晴らしい精密度を誇る高角砲パーツが出ているので
好みでどちらかに交換するだけでOKです。

 

対空機銃


対空機銃も高角砲と同様に交換するだけで、精密感UPが実感できるポイントです。

戦艦・空母の大型艦はもちろん、駆逐艦にも多数が装備されていたので
対空機銃は1艦当たりでも、数多く装備されたので、別売りパーツに交換すると、作品全体の精密感がアップします。

ただし、数が必要になるので、対空機銃の全てを別売のディティールアップパーツに置き換えようとすると
コストに響いてきます^^;

予算に応じては、高角砲だけ別売パーツに交換して
機銃はキット付属パーツといった使い分けも考えられそうです。

 

主砲・副砲


主砲塔、副砲塔もかなり目立つ部分なので
ディティールアップ工作の恩恵の大きい部分です。

ただ、メーカー側もその事には留意してキットを開発している上に
主砲塔はパーツが大きいので、他の部分と比べても
大きく形状が異なっている事は少ないです。

なので、キットパーツのままでもOKとする人も多いようです。

ただし、キットパーツの砲身は
砲口が開口されていないので、ピンバイスなどの小さなドリルで
穴あけはしておきたい所です。

ツヤ消しブラックで塗る方法もありますが
やはり実際に穴が開いている方が効果が高いのです。

ただ、砲身の中心に開口するのは案外難しいので
金属製砲身に交換するのも有効です。

あと、砲身を金属化する際の恩恵としては

「主砲塔を旋回する際に、砲身の先でくるっと回しても
プラ製砲身のように折れない」

という強度的なメリットもあります。

 

その代わり、金属製砲身は高価なので、

予算と目的に応じて使用しないという選択肢もアリだと思います。

 

船首

実は船首は艦橋と並ぶくらいに
艦船の顔と呼ばれるほど、注目される部分です。

ただ、船首については
実艦と同様の形状に修正しようとすると
かなり大工事が必要になります。

しかしその割には
かなり詳しい人でないと気付いてもらえないという事もあり
私の中では、優先順位が低くなりました。

ただ、あなたが艦橋よりも船首に目がいくことが多い

というのであれば
ご自身の満足感UPのためにも
トライする意義は大きいと思います。

船首の形状までは修正できずとも

  • アンカーの追加
  • アンカー周囲のベルマウスやアンカーレセスの追加

などのディティールアップ工作などは
やり易いと思います。

 

ディティールアップ効果の実感できるポイントから攻略する

艦船模型のディティールアップ工作は

凝り出すとキリがないくらいに奥深い世界なので、

今回挙げた鉄板ポイントもあくまで一例です。

 

しかし、艦船模型の雑誌に掲載される作例でも

必ずと言って良いほど、手が加えられている箇所なのは間違いありません。

つまり、それだけ努力する意義が大きいという何よりの証拠だと言えます。

是非、チャレンジしてみてください