ディティールアップ工作の全体像について、説明してきました。
最後にディティールアップ工作の功罪と題して
ディティールアップ工作のデメリットについても
触れておこうと思います。
「ディティールアップ工作にデメリットなんてあるのか?」
と思われるかもしれませんが、実はあります。
どの程度深刻に受け止めるかは、人それぞれではありますが・・・
- 製作時間の増加
- コストの増加
解決しようにも一筋縄では行かない難題です。
作業量が増えるので、1隻当たりの製作時間が増える
ディティールアップ工作の一番の問題点かもしれません(笑)
こればっかりは
キットを普通に組み立てる以上の作業を行うのが
ディティールアップ工作なので、どうしようもありません。
「1隻1隻丁寧に、納得いくまで徹底的に作りこみたい」
という人には大きな問題ではないと思いますが・・・
「とにかく色々な艦船を作って集めて、艦隊を編成したい」
というコレクション派の方々は、1隻当たりの製作時間が増えると
当然、ほかの艦の製作に取り掛かるまでに時間が掛かるので
コレクションのペースがどうしても遅くなります。
したがって
コレクション派の人の中には
全くディティールアップ工作に手を着けないという人もいらっしゃいます。
「コレクションを優先したいけど、ある程度、見応えのあるコレクションにしたい」
という人は、
ディティールアップ工作するポイントを絞るなどして作業量を調整し
コレクションのペースを確保するという方法しかないと思います。
あくまで一例ですが
- 艦橋窓枠だけはエッチングパーツに置き換えるけど、それ以外はキットのままで作る
- 艦橋窓枠や煙突、主砲、機銃などは別売パーツに交換するけど、手摺や空中線は張らない
といった具合に
実施するディティールアップする箇所を取捨選択する訳です。
ディティールアップはコストが掛かる
そして、ディティールアップする以上避けられないのが
1隻あたりの製作コストの高騰。
これは別売パーツやエッチングを使用する場合もですが
自作する場合も材料費が掛かってきます。
ですから
1隻を作り込む派の中でも予算や製作時間のバランスを考え
ディティールアップするポイントを限定している人も少なくありません。
使う工具への投資も増大する
ディティールアップというと、パーツや材料にばかり意識してしまいますが、
使う工具が一気に増えるので、工具にかけるコストも大幅に増大します。
上画像は私がよく使用する中でも、特に使用頻度の高い工具を厳選したのですが
全部の工具を購入しようとすると、2万円近く掛かります・・・。
(上画像の工具をそろえなくても、ディティールアップ工作は可能です。念のため)
工具のコストだけで万単位の費用が掛かると聞かされると
「工具は必要最小限で頑張ろう」
と思うのも無理もありませんが・・・
工具を揃えれば、
- 製作精度UP(作品がキレイに仕上がる)
- 製作スピードUP
- 身体への負担軽減(肩コリ、目の疲れ)
という恩恵が非常に大きいのも事実です。
私が上画像で工具にコストを投入するようになったのも
模型と時間と健康の面でメリットが感じられたからこそ、です。
工具に資金を投入する事に抵抗を感じるのも判らなくもありませんが
模型製作を趣味とされるなら、
工具に投資するのは非常に正しい投資である事は覚えておいて下さい。
自分に丁度良い、ディティールアップ工作を見つけよう
あなたが、
どのようなスタイルで艦船模型を楽しむかは
まったくの自由ですが
コスト、時間、コレクションペースそして製作技術などを勘案し
ご自身にあったディティールアップ工作のスタイルを探してみてください。
「そんなもん、いきなり判る訳ないだろ!!」
そんなあなたは
下記の記事も参考にしてみて下さい
【関連記事】
艦船模型をやるなら絶対ハズせない! ディティールアップの鉄板ポイント
私は上記の鉄板ポイントに労力を集中してディティールアップを施しています。
作業量はそこそこに
かなり見応えのある艦船模型製作のヒントにして頂けるはずです。
一番大事なのは、艦船模型も趣味なので
艦船模型のディティールアップが、あなたにとって心地よい工作であること
言ってしまえば、「答え」はあなた自身の中にあるのですから、
あとは実際に手を動かしながら、あるいは完成した艦船模型を眺めながら探し出していきましょう。