艦船模型 上級テク講座では、
艦船模型には慣れてきて、すでに何隻も作ってるけど・・・
- なかなか上達しない!! 見栄えがよくならない!!
- どうしたら、雑誌みたいなスゴイ艦船模型が作れるんだろう?
- そろそろ、もう少し手応えのある艦船模型に挑戦したい!!
という方々のために
私自身が特に上達に効果が高かったと実感できた
鉄板改造ポイントとテクニックを紹介していきます。
ディティールアップって何?
ディティールアップとは
キットでは省略されたり簡略されたパーツを追加・修正し
実在艦に近づけるために必要な工作
の事を指します。
もう少し具体的にいうと
- キットに無い省略された兵装や備品を追加する
- キットパーツを、より実物に近い形状に近づける
という2つの方向性に大別されます。
ご存知のとおり
艦船模型は、実在した(している)艦船の姿を可能な限り、忠実に再現しているので、
基本的な組み立てと塗装をするだけで、十分に精密な完成品に仕上がってしまいます。
最近では一昔前までは省略されていた
舷外電路
船首から船尾まで、船体全体をグルっと回っているコードのようなモノ
海中に潜む磁器機雷の被害を受けないように、船体の磁器を消す。
排水樋
海面より少し上の、細長い垂直な物体。
船体内部で発生した汚水や雑排水を船外へ排出するための樋。
外板継ぎ目
昔の船は鋼板と鋼板を重ね、リベットで止めていたために
上画像のように、船体側面に横縞状の模様が見られます。
船によってはかなり複雑な形状な場合もあります。
盲蓋
船体が攻撃を受け浸水などで傾いた際
舷窓からさらに浸水被害が拡大する恐れがありました。
そこで、海面に近い舷窓は外側から丸い鉄板で塞がれるようになりました。
上側が普通の舷窓で、下側の丸い突起物が盲蓋です。
ウィンチ
ワイヤーなどを巻き上げるための機械。
リール
船を港の岸壁に係留する際に使うロープやワイヤーを
巻き取る形で収納しています。
通風塔
画像中央の半円形の突起物が通風塔で
艦内へ空気を送り、居住性を向上させたり、
機関室のボイラー燃焼に必要な空気を送っています。
上記のような、昔なら省略されていた細かい部品も
正確な形状で再現されるようになりました。
そのおかげで
説明書通りに組み立てて、塗装をしただけでも
精密感溢れる艦船模型を手にできる時代になりました。
そんな艦船模型ですが
それでもまだ、実在した(する)艦船の全てを
忠実に再現しきれていないキットも少なくないのです。
なぜかというと
- プラスチック成型技術の限界により、実艦の正確な形状を再現できない
- コスト的に、再現しようとすると採算が取れない
- キット発売後に海底調査や新資料で発見されたため、新事実が反映されていない
という理由や原因があるからです。
こういった理由により再現しきれなかった部分を、
ディティールアップ工作を施す事で補い、
実艦により忠実で精密感溢れる作品を目指すのが
ディティールアップ工作です。
以前では、自分で切り出したプラ板を
キットパーツに組み込んだり、ゼロからパーツを自作するしか
方法がありませんでしたが・・・
ここ最近では、メーカー各社から
別売プラパーツが積極的に開発・販売されているので
それらを購入してキットに追加するだけで
誰でもディティールアップ工作を楽しめる。
艦船模型ファンにとって、最高の時代が到来しているのです。