艦船模型 上級テク講座

艦船模型のディティールアップ工作の前に決めておきたい、たった1つの事とは?

艦船模型をより実艦に近づけるための

  • ディティール工作のポイント
  • 写真や資料のリサーチポイント

などをお伝えしていきますが
ディティールアップ工作そのものよりも大事な事を
先に決めておかなければなりません。

それが・・・・

・・・・

・・・

どの艦のどの時期の姿を製作するのか?

を決めておく事です。

 

艦船は時期によって、形状が変化している!?

どういう事かというと
日本海軍や他の海軍の艦船も同様ですが

同じ艦でも、完成してから実際に使用される中で
時期によって装備や船体の形状が変化している事が殆どだからです。

 

たとえば、戦艦大和を例にとっても

竣工時からしばらくは
煙突脇の甲板には副砲が設置されていますが・・・

 

レイテ沖海戦では副砲塔が撤去され
かわりに対空機銃や高角砲が増設されているのが判ります。

 

その後の菊水作戦(沖縄水上特攻)時には
さらに機銃が増強され、レイテ沖海戦まではクレーン部分に設置されていた

空中線支柱が撤去されているように見えます。

 

このように同一の艦艇でも
時期によって大きく姿を変えている事が多いので

どの時期の姿を製作(再現)するのか?

を決めておかないと
資料を見ながら、リサーチを進めるうちに

「あ、どうせ作るならこの画像の時期の方がカッコイイかも」

となり、リサーチが迷走し
結果的に模型製作に入れない・・・。

という事になりかねません^^;

 

駆逐艦など同型艦が多い場合は

どの艦のどの時期を作るか?

をしっかり決めておかないと、製作途中で別の艦が作りたくなったり
再びリサーチ作業に戻ったりと収拾がつかなくなります^^;

かくいう私も
秋月の製作に先立ってリサーチを進める中で・・・

「秋月型つくるぞー」

「へぇ、秋月型って改装したらマスト形状変わるんだ!」

「実艦の写真を探してみよう」

「たしかに変わってるみたいだ。でもマストの詳しい形状が判らん。 他の同型艦を参考にしよう」

「真横からだと判りやすいけど、別の角度からもチェックしたいな」

「同型艦の冬月は大きな電探がついて、オモシロイな」

「秋月もこのデカイ電探だったのかな?もう少し色々調べてみよう」

「涼月って艦は、艦橋がなんかイカツくてカッコいいぞ!
機銃も艦橋横についてて強そうだけど・・・」

「もう秋月のキット買っちゃったしなぁ・・・」

といった具合に
ほかの艦に目移りしそうになったり
ディティールアップ工作をすべき。ポイントが絞れなかったりと
迷走に迷走を重ねてしまう経験をした事があります^^;

こうなると、なかなか模型製作に入れなくなってしまいます。

「この艦を作りたい!!」

と決まった時点で
作りたい艦船の同型艦も含めて、一通りざらっとリサーチを進め
作りたい艦とその時期を内定させてから
兵装や形状の違いなど詳細なリサーチを進めていくのがオススメです。