占守 1/700

占守 海防艦 1/700 外板継ぎ目 スジ彫り

占守型の船体はとにかくディティールが無いので
何もしないでおくと、甲板から上はディティールUP工作しているのに

「甲板から下は手抜きしたな」

と思われかねません^^;

 

舷窓を追加工作するだけでも、随分違うのですが
外板の継ぎ目も再現しておくことにしました。

 

なお、今回再現するのは
外板の継ぎ目の縦目地になります。

 

横目地については、すでに作業済みで
サーフェイサーの塗装膜の厚みで再現し終えている状態から作業開始です。

 

 

スジ彫りで外板の縦目地を追加

使用する道具は上画像の2つです。

左からスジ彫りガイドテープ。右がスジ彫り刃となります。

 

スジ彫りガイドテープとは、スジ彫りする時に
まっすぐな線をスジ彫りする際のガイドとなるテープです。

ちょうど、紙をまっすぐ切るときにカッターナイフに当てる
定規の役割を果す訳です。

 

スジ彫りガイドテープは数社から販売されていますが
私はスジ彫り堂のテープを愛用しています。

テープが一直線にキレイに切断してあるため
まっすぐにスジ彫りできるからです。

 

スジ彫り刃は、ハセガワのトライツールブランドの製品です。
プラ板切断のPカッターの小型版と言った形状をしており、新鮮味には欠けますが
作業中にブレる事が少なく、非常に気に入っています。

外板の縦目地には、上記の2つの道具があればOKです。

 

 

スジ彫りで継ぎ目を再現する手順

 

作業の流れは極めてシンプルです。

  1. スジ彫りガイドテープを貼る
  2. スジ彫り

以下、繰り返しです。

 

継ぎ目を再現するスジ彫りする位置については
互い違いに入れる、いわゆる馬目地に入れる事にしました。

外板継ぎ目の横目地(サーフェイサー塗装膜で作業済み)は
占守型の写真から読み取る事ができたのですが

縦目地の位置はハッキリと判りませんでした。

本当はもう少し複雑な可能性もありますが
今回は妥協して馬目地でスジ彫りする事にしました。

 

スジ彫りガイドテープを貼る

では、ここからは具体的な作業手順に入ります。

 

まず船体に縦目地を入れたい箇所に
スジ彫りテープを貼付します。

上画像のテープに黒い矢印が向いているテープの縁をガイドに
スジ彫りする事になります。

 

どこから作業を始めるかは、自分のやり易い所からスタートしてOKです。

今回は船首をスタート地点にして
縦目地を馬目地状に入れていく事にしました。

 

縦目地をスジ彫りする

スジ彫りと言っても、
外板の継ぎ目を再現するだけなので
力はまったく不要。

 

むしろ力を入れすぎると、刃が流れたりしてトラブルの元です。

占守型の船体はそれほどキツいカーブはありませんが
船首や船尾で刃が流れないようにだけ注意が必要です。

 

あとコントロールしたいのが、スジ彫りの深さ。

多少差があってもオカシイ印象は受けませんが
極端に深い箇所と浅い箇所があるとビミョウかもしれません。

 

自分の中で

「軽い力で2回なぞる程度に留める」など、基準を決めておくと良いでしょう。

 

  • スジ彫り位置を間違えない
  • ガイドテープが歪んで貼付されていないか?

スジ彫り作業をする前に逐次チェックするのも
億劫ですが、とても大事だと思います。

 

次のスジ彫り箇所にガイドテープを貼り直す

 

スジ彫り堂のガイドテープは幅が6mmですが
占守型の縦目地はその2倍ほどの間隔のようです。

つまり、ガイドテープの縁を
スジ彫りした縦目地に合わせて貼付して
その反対側をスジ彫りすれば良い事になります。

 

ガイドテープの反対側では、馬目地になるように注意して
先ほどスジ彫りした目地とは違う段に縦目地を入れます。

 

上画像は先ほどスジ彫りした船首の縦目地を基準にガイドテープを貼付していますが

ガイドテープの反対側の縁の外販が凹んでいる箇所(テープ記入の矢印)にスジ彫りします。

逆に、サーフェーサーの厚みで出っ張っている部分には

スジ彫りはしないので、段差のところでスジ彫りを止める事に注意が必要です。

 

上画像はガイドテープをはがした状態です。

次は、新しくスジ彫りした縦目地をガイドテープの縁に合わせて、先ほどの位置からズラして

ガイドテープを貼ります。

 

馬目地になるように縦目地を入れるので・・・

今度はサーフェイサーで出っ張っている部分(画像の矢印部分)にのみ、スジ彫りを施す事になります。

逆に凹んでいる箇所はスジ彫りしません。

後はこの作業の繰り返しです。

 

 

占守型の外板継ぎ目の完成例

上が縦目地を入れる前、下が縦目地を入れた完成例です。

舷窓に加え、目地がディティールとして加わったので
占守型のシンプルな船体には、特に効果が高いように思えます。

 

こういった目地が追加されると船体に施される
ウェザリングにも説得力が増すので
塗装にも恩恵が得られるのがウレシイですね。