占守 1/700

占守型 海防艦 1/700 マストのディティールアップ工作

占守型海防艦も日本海軍の艦艇の例に漏れず
電探を戦時中に増設するために形状が変化します。

 

竣工後は、駆逐艦とほぼ同じ構成の判りやすい3脚マストでしたが・・・

 

 

電探の増設後では、
マストの途中に電探を設置するための台「フラット」が設けられ、

ヤードや見張り台の付いたマストを後部に移設しています。

 

占守型の改装後マストの形状がわかる資料が手元にないので
択捉型の写真をチェックしてみても、八丈の改装後のマストは3脚マストでした。

 

リサーチ不足なのは否めませんが
今回は3脚マストという事で製作を進めている点を御了承下さい。

 

マストの細径化

艦船模型において、マストはディティールアップの定番ですが
その目的は「細径化」である事が殆ど。

キットのマストは、実艦の写真と比べて太いことが多いので
より細いプラ材や金属線に置き換えて「リアル」にしようという訳です。

 

今回の占守型も

  • ハンダ付けして組み合わせた真鍮線
  • 極細のプラ材や伸ばしランナー

を瞬間接着剤で組み合わせて製作しています。

 

マストの形状に真鍮製を並べる

真鍮線をハンダ付けする前に
キットのマストパーツを参考に真鍮線を並べ
マスキングテープで作業板の上で固定します。

 

なお、マスキングテープは作業が終わるまで剥がさないほうが無難です。

 

マスキングテープで真鍮線が固定されたままなら
ハンダ付けが終わった部分に再び熱が入り、ハンダが再溶解しても
冷めてしまえば、元に戻ってくれる可能性が残るからです。

 

 

マストの組み立て① ハンダ付け

真鍮線を作業板の上で固定したら
ハンダ付けします。

真鍮線をハンダ付けするにあたり特別な注意事項はありません。
電子工作のハンダ付けと同じ作業感覚でOKです

ハンダ付けしづらい場合には
ペースト等を塗布した後、ハンダ付けしても良いと思います。

どうしても上手く行かない場合は、
ハンダ付けする箇所を減らし、瞬間接着剤で接着したり
真鍮線に代えて、プラ材を接着する事になります。

 

なお、マスキングテープで固定しやすくするために

真鍮線はこの段階では、少し長めになっていますが、ハンダ付け後に余計な部分はカットします。

 

マストの組み立て② ハンダの整形

ハンダ付けをしていると画像のように
ど派手にハンダが山盛りになってしまい、見栄えが悪くなってしまう事があります。

強度の面では申し分ないのですが、さすがに見苦しいです。

 

ハンダ付けをやり直すのも手ですが
ヤスリやナイフで余分なハンダを削るのも有効です。

 

時間は多少掛かるかも知れませんが
ヤスリやナイフの扱いに慣れていれば確実性は高く
ご覧の仕上がりを得ることが出来ます。

 

 

キットパーツと比較しても
余分なハンダを削り落としてしまえば、十分にキレイな仕上がりになりますね。

もちろん、真鍮線に置き換えているので
「細径化」もバッチリです。

 

マストの組み立て③ キットパーツの移植・プラ材の接着

キットでは、マストと一体で見張り台もパーツ化されているので
パーツからカットして、移植・流用させて貰いました。

見張り台は瞬間接着剤で接着します。

 

あと、プラ材や伸ばしランナーの接着もこの段階で済ませておく方が無難です

後からプラ材やパーツを接着しようとすると
組み立てたマストに余計な力が加わり、破損する事もあるからです。

 

破損といっても、殆どは瞬間接着剤で接着した部分が取れるだけですが
二度手間なのは変わりありません。

できる限り、この段階で済ませておくのがオススメです。

 

 

マストの組み立て④ 船体への固定、最終組み立て

 

最後にバラバラのマストの各部分を瞬間接着剤で接着し
1つにまとめていきます。

占守型は、マストを船体(というか上部構造物)に接着しても
塗装も特に問題がなさそうなので、一気に組み立てる事が出来たので
その点はラクだったと思います。

 

 

占守型のマスト 竣工時

上画像が竣工時のマスト。

日本海軍の駆逐艦とほぼ同様の形状で
シンプルな形状ですね。

 

ただキットでは、見張り台が上下に2つありますが・・・
占守と八丈の写真を見る限りは信号灯(たぶん2kw灯?)のように見えます。

ひとまず、キットのままとしていますが、
後で変更するかも知れません。

 

占守型のマスト 改装後

改装後は22号電探(ナノドレッド製)が増設フラットに設置され
マスト上部は後方へズラされています。

フラットはキットパーツを使用する予定だったのですが紛失したので
プラ板(0.5mm)から切り出して自作しています。

でも少々オーバースケールですね。
特にフラットから左右に伸びるヤードなんか、もうね^^;

ここも後日、修正することになると思います。

 

 

占守型のマスト ディティールアップ工作を終えて

比較的シンプルかつ日本海軍としてはスタンダードな形状の
占守型のマストでしたが・・・

ハンダ付け・整形に3時間、組み立てに3時間と
予想以上に時間が掛かりました。

 

もちろん2隻分を一気に作ったという事も影響していると思います。

 

  • 増設フラットの形状・サイズ
  • 見張り台の数

などリサーチ不足な点はありますが

仕上がりには満足しています。